食べきれなくて余ってしまった雑穀ごはん。みなさんはどのように保存していますか?
炊飯器の中で保温、タッパーに入れて冷蔵庫に、ラップに包んで冷凍庫に・・・
色々な方法がありますが、ここではごはんを一番おいしく保存できる方法はご紹介します。
ごはんがおいしくなくなる要因
その1.でんぷんの老化
ごはんのおいしさが低下する要因は、お米の主成分であるでんぷんの変化が関係しています。
でんぷんは、お水と加熱によって、やわらかくて消化もよく、おいしいαでんぷんに変わります(糊化)。
αでんぷんは、冷めるとパサパサになり、硬くて消化が悪いβでんぷんに近い形に戻ってしまいます(老化)。
おもちが硬くなったり、時間が経つとパンが硬くなるのも同じです。
でんぷんの老化は、常温でも少しずつ進みますが、0~4℃付近が最も老化しやすいと言われています。この温度に近い冷蔵庫内はでの保存はおすすめできません。その2.メイラード反応
ごはんを長時間炊飯器の中で保温しておくと、ごはんが黄色っぽくなってきます。
これは、メイラード反応(アミノカルボニル反応)と呼ばれ、ごはんに含まれる糖とアミノ酸が熱によって反応し、メラノイジンという褐色の色素ができるため、ごはんが黄色くなるのです。この時、メラノイジンと一緒に揮発性の香気成分もできるため、これが嫌な臭いとなってしまいます。
このメイラード反応は、温度が高いほど起こりやすいという特徴があります。そのため、長時間炊飯器の中で保温しておくと、おいしくなくなってしまうのです。
『冷凍保存』が1番おいしい!
雑穀ごはんを一番おいしく保存する方法、それは『冷凍保存』。
でんぷんが老化しやすい温度を避け、すばやく凍らせることがポイントです。①余ってしまった雑穀ごはんは、できるだけ早めにラップに包んだり、密閉容器に入れ、冷凍庫にいれてください。
一度にたくさんの量を包むと、冷凍に時間がかかり、おいしさが落ちてしまうので、1杯分ずつ包むのがポイントです。また、米粒同士がくっつくと、解凍した際にベチャっとしたごはんになってしまいますので、押し潰したりせず、ふんわりと包んでください。
②ラップに包んだ雑穀ごはんは、粗熱を取ってから冷凍庫へ入れます。
熱々の状態で冷凍庫に入れると、電気代の無駄になるのはもちろん、冷凍庫内の他の食品を傷める原因になります。
バットやアルミホイルを下にして、できるだけ急速に冷凍すると、おいしく保存できます。
まとめ
炊きたてのごはんを冷凍し、食べたいときに電子レンジで解凍する!
雑穀ごはんはもちろん、余った白ごはんの保存方法も『冷凍保存』がおすすめです。また、料理のトッピングや具材として下ゆでした雑穀が余った場合も、同じように冷凍保存してください。解凍する時も、急速に行うのがポイント。でんぷんが老化しやすい温度を避けるため、自然解凍ではなく電子レンジで解凍してください。