私たちの身の回りには、さまざまな種類のアブラが存在しますが、その中で、いま日本人が一番とるべきアブラがあります。それは魚油や、えごま油など「オメガ3脂肪酸」と呼ばれるグループのアブラ。かつて日本人は魚でオメガ3を十分にとっていましたが、近年は食の欧米化もあって摂取量が減少。実はそのことが、心筋梗塞などの病気のリスクにつながることが、さまざまな研究から分かってきたのです。
でも毎日のように魚を食べるのはなかなか大変ですよね。そこでおすすめなのが「えごま油」です。1日スプーン1杯、毎日の食事に取り入れるだけで、アブラの摂取バランスがよくなり、私たちの体にさまざまな健康効果を与えてくれると言われています。
そこで、今注目の積極的に摂るべき油「オメガ3脂肪酸」についてご紹介したいと思います。
パワーの源!油の効果とは?
油(脂質)はエネルギー源となる「三大栄養素=炭水化物、たんぱく質、脂質(油)」のひとつであり、私たちにとってとても大切な栄養素です。中でも、油(脂質)は、1gあたり9kcalとエネルギー効率が高い栄養素です。
パワーの源でもある油(脂質)は、細胞膜や皮脂膜、ホルモンなどの身体を作る材料となります。また、ビタミンAやビタミンD、ビタミンEなどの脂溶性ビタミンは、水には溶けず油脂と結びつくことで吸収がよくなります。そのため、油(脂質)が不足すると、美容や健康面に影響してしまうのです。

摂るべき油の種類とバランス
中でも体内でつくることができない「必須脂肪酸」は、食事から摂らなければいけない油です。必須脂肪酸には、「オメガ6脂肪酸」と「オメガ3脂肪酸」がありますが、オメガ6脂肪酸は、加工食品など身近な食品の中に含まれているため、多く摂ってしまいがちです。一方、オメガ3脂肪酸は身近な食品に含まれていなため、不足しがちです。オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸は、4:1のバランスで摂ることが理想的と言われています。しかし、現状では20~30:1のバランスになっていると言われています。オメガ3脂肪酸を多く含む油には、えごま油やあまに油、青魚の油などを、意識して摂ることで、理想のバランスに近づけましょう。
